昨今、スマートアダプターが盛況だ。電子接点を搭載したマウントアダプターで、他社製現行レンズをAF動作させる。この手の製品は、AFレンズを使わないオールドレンズファンにとって、ちょっと縁遠く感じるかもしれない。しかし、スマートアダプターはMFレンズにもきわめて有用な存在だ。今回はFringerのFR-FX10で、スマートアダプターとMFレンズの組み合わせをレポートしよう。
FringerのFR-FX10は、富士フイルムXマウントボディにキヤノンEFマウントレンズを装着するためのマウントアダプターだ。電子接点を搭載し、キヤノンEFマウントレンズがAF動作する。このAF動作のパフォーマンスが群を抜いており、とても注目を集めている製品だ。
さて今回は、このFR-FX10にZEマウントのPlanar T* 1.4/85を装着してみた。言わずと知れたカールツァイスのクラシックシリーズ、不動の大口径中望遠レンズである。ZEマウントはいわゆるキヤノンEF互換マウントで、本レンズは電磁絞りを採用する。レンズ自体に絞りリングはなく、ボディ側で絞り制御するタイプのレンズだ。FR-FX10はカメラとレンズの電子的なやり取りを可能とするため、電磁絞りのレンズも問題なく使用できる。
この構成で、絞り優先AE、シャッタスピード優先AE、プログラムオート、すべての撮影モードが問題なく動作した。使用頻度の高い絞り優先AEは、X-Pro2の前ダイヤルで絞りをコントロールし、後ダイヤルで拡大表示を制御した。このあたりのセッティングは好みが分かれると思うが、X-Pro2側でPlanar T* 1.4/85の絞りをスマートに制御できる。もちろん自動絞りで動作するため、絞り込んだ状態でも常に明るいファインダーでピント合わせ可能だ。また、プログラムオートでは絞りとシャッタースピードがカメラ任せとなり、ピント合わせに専念できる。MFレンズのプログラムオートもなかなか通なセッティングだ。電子接点付きMFレンズとスマートアダプターの組み合わせ、思っていた以上に快適なセットアップである。
ドレスアップは赤をワンポイントに据えてスタイリングした。すべてcam-inの製品で、まずカメラケースLCP-002101から見ていこう。LCP-002101は光沢感のあるブラックレザーに赤ステッチを施している。底面は金属プレートで、バッテリーにイージーアクセスが可能。メモリカードの交換もケースを装着したままで行える。
カメラストラップCAM1575はイージーアジャストタイプの製品だ。樹脂製のリングに指をかけ、グッと引っ張るだけでストラップの長さを調節できる。歩いたり自転車に乗って移動する際はストラップをタイトに、いざ撮りはじめるときはゆるめに、といった調整がワンアクションで可能だ。カラーバリエーションが豊富に用意されており、ここではケースの赤ステッチに合わせて赤いコットンテープのものを選んだ。
最後にソフトレリーズボタンCAM9004を見ていこう。X-Pro2はシャッターボタンにネジ切りがあり、スクリュータイプのソフトレリーズボタンが装着できる。ここではX-Pro2のデザインに合わせ、直径9ミリの小さいソフトレリーズボタンを装着した。ストラップ同様、cam-inのソフトレリーズボタンもカラーバリエーションは豊富だ。ケースやストラップのカラーに合わせ、好みの色を選ぶといいだろう。
●PRODUCTS LIST
Fringer FR-FX10
cam-in LCP-002101(X-Pro2用カメラケース)
cam-in CAM1575(ストラップ)
cam-in CAM9004(ソフトレリーズボタン)