焦点工房のオリジナルブランドSHOTENから、富士フイルムXマウント用のライカMマクロアダプターが登場する。そこで今回は、このSHOTEN LM-FX Mを付けたX-Pro2で、フルドレスアップに挑んでみた。装着アイテム盛りだくさんのX-Pro2を楽しんでほしい。
まず、SHOTENのLM-FX Mから見ていこう。本製品は富士フイルムXマウント向けのライカMマクロアダプターだ。繰り出し量は6ミリで、既存の製品よりも寄れる設計になっている。カラーはシルバーとブラックの2色展開。ヘリコイドの動きは滑らかで、ローレットの感触も指先にやさしい。高精度な製造に加え、高級感も備えたマクロアダプターだ。最短70センチの50ミリレンズでLM-FX Mをもっとも繰り出したところ、文字通り目と鼻の先まで寄ることができた。繰り出し量6ミリのアドバンテージは伊達ではない。最短撮影距離の長いレンジファインダー用のレンズ、または中望遠レンズで思い切った近接撮影が可能だ。
ドレスアップ面はレザーケースに注目してほしい。cam-inのX-Pro2用カメラケースは、イタリアンレザーを用いた本格派だ。カラーは分類上ブラウンとなっているが、ミルクティーのような通好みな中間色を採用している。コバ処理やステッチもていねいで、普及価格帯のレザーケースとしてはかなりクオリティーが良い。また、底面は金属製のプレートになっていて、ケースを外さなくてもダイレクトにバッテリー交換が可能だ。
ストラップはコットン製のワイドタイプを合わせてみた。cam-in CAM8768は太いコットン糸をざっくりと編んでおり、肌への当たりがやさしい。若干伸縮性があり、カメラの重みを軽減してくれる点も好印象だ。コットンベルトの両端はレザーになっており、さりげなく高級感を演出している。
ソフトレリーズボタンはX-Pro2のシャッターボタンまわりのサイズに合わせ、小振りのものを組み合わせた。中心部がくぼんだデザインで指先が定位置に収まりやすい。ここではレンズ鏡胴の色と合わせてシルバーを選んでいるが、これ以外のカラーバリエーションも豊富だ。ちなみに、今回のドレスアップはケース、ストラップ、ソフトレリーズと、すべてcam-inの製品を組み合わせた。3点合わせても1万数千円程度で、そのコストパフォーマンスの高さに驚かされる。安価にドレスアップを楽しみたいなら、cam-inは選択肢のひとつとしておぼえておきたい。
おおとりは七工匠の7artisans 50mm F1.1だ。距離計連動可能なライカMマウントの大口径標準レンズで、スペックのわりに低価格ということもあり、ライカユーザーの間で話題急騰中のレンズである。今回はSHOTEN LM-FX Mを経由してX-Pro2に付け、ライブビューで撮影した。
7artisans 50mm F1.1は描写傾向がオールドレンズに似ている。開放では滲みが強く、周辺部は外側に流れるクセがある。そのわりにボケは滑らかで、絞り込むとシャープでハイコントラストな写りだ。絞りで描写変化を楽しめるところにオールドレンズっぽさが見て取れる。また、本レンズは距離計連動のセルフアジャスト機能を搭載し、自分のM型ライカで距離計連動精度を高めることが可能だ。X-Pro2との組み合わせでは無関係だが、M型ライカには恩恵大の機能である。
●PRODUCT LIST