焦点工房 新世代マウントアダプター専門店

澤村徹×KIPON 古典鏡玉ものがたり EF 50mm F1.8 STM「可変NDフィルターをビルドイン」 EF-S/E AF ND

KIPONから新たな付加機能付きマウントアダプターが登場した。新製品のEF-S/E AF NDは、AFマウントアダプターのEF-S/E AFに、可変NDフィルターを組み込んでいる。可変NDフィルターは高価なので、フィルター径ごとにそろえるのは大変だ。その点この製品なら、どんなレンズを付けても可変NDフィルターの恩恵に与れる。コストパフォーマンスに長けた製品だ。

 

NDフィルターの役割は減光だ。光量をカットすることで、日中の長秒撮影、晴天下での大口径開放撮影などが可能になる。ただし、通常のNDフィルターは減光量が決まっていて、たとえばND2なら絞り1段分、ND4なら絞り2段分の減光となる。要は撮影場面の光量に応じて、濃度の異なるNDフィルターが必要だ。こうした手間を省いてくれるのが可変NDフィルターである。2枚のガラスを回転させることで減光量を調整できる。EF-S/E AF NDはこの可変NDフィルターを搭載しているのが特長だ。

マウントアダプター内にNDフィルターを組み込み、どのレンズを装着してもフィルター効果が得られる。

 

マウントアダプターの側面に赤いダイヤルがあり、このダイヤルをまわすとNDフィルターの濃さが変化する。ダイヤルには1.5~7と数値がふってあり、これは露出補正値に相当する。NDフィルターの効き具合だが、実写してみると、晴天下で数十秒にわたる長秒撮影ができる程度の減光性能があった。調整幅が広いので、シャッター速度を半分に抑えて露出オーバーを回避したり、長秒撮影で滝を絹糸の束のように見せるなど、様々な撮影が可能だ。

 

可変NDフィルターを採用し、ダイヤルをまわすとNDフィルターの濃度を調節できる。

 

可変NDフィルターはカートリッジ式になっていて、フィルターなしのカートリッジと交換可能だ。減光したくない場面では、フィルターなしのカートリッジを装着しておけばよい。ただし、本製品はNDフィルター装着を前提として設計しているため、フィルターなしのカートリッジだと近接撮影専用となる。これはNDフィルター装着時の合焦に最適化しているためだ。この点は留意しておこう。

 

可変NDフィルターはカートリッジ式で、フィルターなしのカートリッジと交換できる。

 

EF-S/E AF NDはEFレンズの電子制御が可能だ。AF動作、ボディ側での絞り制御に対応する。

 

α7II EF 50mm F1.8 STM EF-S/E AF ND F16 40秒 ISO100 カスタムWB RAW ND:7 バルブ撮影で40秒間シャッターを開けた。海面が霧のようになだらかに写る。長秒撮影では多少の色かぶりが発生するため、ホワイトバランスの手動調整がオススメだ。

 

α7II EF 50mm F1.8 STM EF-S/E AF ND F1.8 1600秒 ISO100 AWB RAW ND:1.5 晴天下でもND搭載なら、開放F1.8で露出オーバーせずに撮影できる。開放でボケを活かして撮れるのがよい。

 

α7II EF 50mm F1.8 STM EF-S/E AF ND F1.8 500秒 ISO100 AWB RAW ND:1.5 AFで遠方の集合住宅にピントを合わせる。NDフィルター装着時でも高速なAF動作が可能だ。ただし、NDの濃度が高いとAFで合焦しづらい。この場合はMFに切り替えて撮影しよう。

 

 

製品紹介

KIPON EF-S/E AF ND
可変NDフィルターを搭載したマウントアダプター。フィルターはカートリッジ式で着脱でき、フィルターなしのカートリッジとも交換可能だ。ベースがEF-S/E AFなので、EFレンズのAF動作と絞りコントロールに対応する。