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澤村徹×KIPON 古典鏡玉ものがたり IBERIT 50mm F2.4「新シリーズIBERITは堅実描写が魅力」

ハンデビジョンの新シリーズ、イベリットがいよいよ発売になる。イベリットシリーズは、日本国内ではCP+2016ではじめてその姿を現した。24/35/50/75/90ミリといった5つの焦点距離を、すべて開放F2.4で揃えている。ハンデビジョンのファーストプロダクト、イベルックス40ミリF0.85は明るさに特化した製品だったが、イベリットシリーズは手堅い描写とコンパクトさを重視したMFレンズである。

 

5つの焦点距離のうち、今回50ミリF2.4と75ミリF2.4が発売になった。ここではイベリット50ミリF2.4をレポートしていこう。まず、外観・機能面から見ていくと、外観は金属鏡胴を採用し、塗装の質感、刻印されたフォント、ヘリコイドのフィーリング、どれもこだわりが感じられる。35~90ミリのレンズはすべてフィルター径が49ミリに統一され、携行しやすいコンパクト設計になっているのがわかる。これなら撮影旅行のために複数本持ち歩くことも苦にならないはずだ。

 


レンズは6群6枚構成で、絞り羽根は6枚。最短撮影距離はライカMが0.7m、ソニーEと富士フイルムXは0.6mだ。コンパクトさを重視したMFレンズである。

 


ライカMマウントは距離計連動に対応する。その他、ソニーEマウント、富士フイルムXマウントをサポート。電子接点は未搭載だ。

 

外観面で特に注目しておきたいのがオプションの金属フードである。金属製の花型フードというめずらしいスタイルで、これを装着すると俄然スタイリッシュな佇まいになる。このルックスの良さはイベリット固有の長所のひとつだ。

 


オプションの純正フードを装着したところ。バヨネット式でスピーディーな着脱が可能だ。このスタイリングに惚れ込む人も少なくないだろう。

 


鏡胴はブラックとシルバーの2色展開だ。カメラのボディカラーに合わせて選択しよう。

 

本レンズはフルサイズ機およびAPS-C機に対応しており、マウントはソニーEマウント、富士フイルムXマウント、そしてライカMマウントを揃えている。ライカMマウントは距離計連動対応だ。今回はライカMマウントのイベリット50ミリF2.4を、ライカMタイプ240に装着して実写してみた。距離計連動は開放から正確で、実用面で不安はない。デジタルM型ライカの常用レンズとしても十分な実力の持ち主である。

 

描写傾向をひと言で表わすと、安定感のある職人気質だ。開放からシャープでコントラストが強く、色ノリと色再現性も申し分ない。開放で多少の周辺光量落ちを感じるが、F4あたりまで絞れば改善される。狙った被写体を確実に撮りたい。日常的なスナップをクオリティアップしたい。そんなニーズをかなえてくれるレンズだ。

 


Leica M Typ 240 + IBERIT 50mm F2.4 絞り優先AE F5.6 1/90秒 ISO200 AWB RAW
植え込みの葉が隅々まで解像している。メインの被写体をどこに配置しても安心だ。

 


Leica M Typ 240 + IBERIT 50mm F2.4 絞り優先AE F2.4 1/500秒 ISO200 AWB RAW
開放F2.4でワイヤーにピントを合わせた。デジタルM型ライカの距離計連動でジャストでピント合わせできた。

 


Leica M Typ 240 + IBERIT 50mm F2.4 絞り優先AE F2.4 1/750秒 -0.66EV ISO200 AWB RAW
開放からシャープで甘さは感じられない。開放の周辺光量落ちを作画に活かすのも一興だろう。

 


Leica M Typ 240 + IBERIT 50mm F2.4 絞り優先AE F5.6 1/500秒 ISO200 AWB RAW
月並みなスプレーの落書きも、トーンの描き方が良いとリアリティが増す。

 


Leica M Typ 240 + IBERIT 50mm F2.4 絞り優先AE F8 1/60秒 ISO200 AWB RAW
F8での無限遠撮影だ。四隅まで緻密な描写に加え、遠方のうっすらと霞む様子もていねいに描かれている。

 

製品紹介

HandeVision IBERIT 50mm F2.4
イベリットシリーズは全5本のラインアップで、そのうち50ミリF2.4と75ミリF2.4が先んじて発売になった。小型軽量な高描写レンズという位置付けとなる。被写体やシーンを問わず、開放から安定した描写で撮れるのが特長だ。