7Artisans(七工匠)から新しくAPS-Cセンサーに対応した 60mm F2.8のマクロレンズが登場した。
CP+2019でも展示されていたので感度の高い方ならご存知だろう。本体で等倍、専用のエクステンションチューブ(別売)を使えば5倍まで拡大した撮影が可能である。価格は25000円だそうだ。マクロレンズとして驚きの安さ。海外で人気があるのも頷ける。もちろん、今回もFUJIFILM Xマウント版をお借りしたので、少し撮影して感触を確かめてみた。
7Artisansのレンズは、いずれのレンズも価格を超えた作りの良さがある。シンプルで高品質感を漂わせてくる。好印象だ。もちろんすべて金属製のボディだから、持てばズッシリと感じるのは他の7Artisansレンズと同じである。
センターから四隅まで高解像にカッチリ描写する。もちろんマクロレンズなので近接での評価。ボケも妙なボケ方をすることもなく美しい。質感描写も良い。いい意味で驚きである。マクロレンズでAFを使わない私としてはこのレンズは物撮りの時にヘビーローテーションの可能性が高い。言葉で説明しても伝わらないと思うので実際の撮影サンプルで確認していただきたい。
気になるのはF16までしか絞れない点。マクロ域だともっと絞る事があるし、このあたりは進化に期待したいところ。しかし、必要な局面なら面倒でもピントブラケットにする手段もあるので致命的ではない。あと、マクロでのピント操作はAFレンズではなくMFレンズの長所発揮。気分良くスムーズにピントをあわせることが可能である。ただピント操作に少々敏感かな?と思うこともあるが、使ってるうちに慣れてしまったし、このあたりは個人差がありそうである。
写真&テキスト: HarQ Yamaguchi